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石水渓の松枯れ

去年の春の写真である。
三重県の亀山に石水渓という渓谷がある。
そこはいま、松枯れまっさかり。

写真でも次々と高木層の松が枯れているのがわかる。
さらに、その下層から広葉樹がにょきにょきと生長してきている。

ここもあと10年たったら、マツはほとんど枯れてなくなり、
きれいな広葉樹の森になっていることだろう。

そのころにはここが松山だったことなどすっかり忘れ去られ、
広葉樹の森が昔からあったのだと思われるのだろう。
こうして人々の記憶から消えていった松林が、どれだけあるのだろう。

【石水渓の松枯れ】
石水渓の松枯れ

松は先駆者植物だから、山に人が手を入れないと林を維持できない。
山の手入れというのは、ちょっと前までの暮らしでは欠くべからざるなりわいであった。
だから松林というのは日本人が生きてきたことの象徴、
日本の文化の一部であるといってもおかしくないだろう。

なのに、世の中には常緑樹ばかりを植えたがる人や、
妙にブナだけに固執する人などがいる。
人の手の入っていない、原生的な自然こそがよいとする風潮。
だけど、それって自分たちの文化を否定することになりはしないかな?

枯れていく松を目の前にして、
そんなことを考えた。

参考文献:
有岡利幸 『里山Ⅰ』 ものと人間の文化史118-Ⅰ 法政大学出版局
有岡利幸 『里山Ⅱ』 ものと人間の文化史118-Ⅱ 法政大学出版局

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